前回のウーパールーパー編 1の続きになります。色々書きたい内容があって書ききれず分けて投稿する事にしました。
ソイルを使った事での失敗
前回の記事に載せた下記の画像ですが、ソイルを用いたことで厄介な事になってしまいました。
この頃に水草の種を購入し、種から育てていました。色々な容器で試していたのですが、このウーパールーパー水槽に入っている水草の容器もそのうちの一つになります。
ウーパールーパーは動くものや口に触れるものは何でも捕食してしまいます。後日ソイルを飲み込んでしまっている事が発覚しました。お腹に2、3粒のソイルが入っている事が分かったときには非常に焦りました。これも知識不足が招いた事態です。ウーパールーパー水槽に敷くものはかなり細かい砂をお勧めされているようです。細かい砂であれば万が一飲み込んでも糞と一緒に排泄されるため、そこまでの心配は要らないという意見を見かけます。
成体であればソイルほどの大きさでも大した問題には繋がらないかとは思いますが、この時はまだ小さなウーパールーパーだったため頭を抱えました。
とりあえず暫くは給餌をせず、排泄される事を祈りながら待ちました。その間にソイルの類は全て取り出しました。
2~3日後に排泄したのか、嘔吐したのかは不明ですが、水槽の底にソイルが転がっており、内臓にも残っていない事が確認できました。まだ内臓の様子が確認できる幼い個体ならではの確認方法です。幼くても体色によっては確認できない場合もございます。
前述にも記載したように、細かい砂なら排泄されるので問題ない…という意見は見かけますが、私個人の意見としては、排出出来る大きさの砂や体力にも余裕のある成体のウーパールーパーでも異物を体内に取り込んでしまう可能性があるレイアウトは好みではありません。窒息や腸閉塞などの原因にも繋がる事を考えると、何も敷かないベアタンクの方がメンテナンス面でも事故防止にもなると考えています。
また、ウーパールーパーが水槽内を歩きやすいように、底に砂利を敷いた方が良い…という意見に関しては最もなものだとは思いますが…。この場合はウーパールーパーの口には絶対に入らない大きさの石や岩を底に敷いたり、置いてあげるか、やはり細かい砂を敷いてあげるというどちらかになります。
ビー玉や、ちょっとした置物などとウーパールーパーの組み合わせは非常に可愛く見える事は想像が出来ますが、ビー玉を食べてしまって手術にまで至ったケースもあるようです。
犬や猫と違い、ウーパールーパーや魚の手術は行える獣医さんが非常に少ないです。また、手術が行えたとしても回復が見込めるか否かは難しいところになります。事故の原因になるものはなるべく取り除きましょう。
餌の変更・肥満について
2020年5月のお迎え当初から8月末まではトレビオのウーパールーパーの餌と赤虫を与えていました。
ちょうどこの時期は気温も湿度も高い時期であることから、開封した5月から8月の約3カ月、そろそろ新調がてら他の餌を与えてみようと思い立ちました。
ウーパールーパー 餌などで検索すると検索結果に出てくるものですが、ひかりクレストキャットを与える事にしました。
トレビオにしてもひかりクレストキャットにしても独特のにおいはあります。
ただ栄養価が高いのか、こちらの餌に変えてからはみるみるうちに大きくなりました。
体長が10㎝を超えそうな辺りの個体であれば余裕で食べられる粒の大きさかと思います。
小さい個体であれば画像真ん中のミニキャットも選択のうちに入りますが、ある程度の大きさのウーパールーパーであれば大きめの粒の方が食べやすそうです。食べ残した際の掃除も楽です。
成体になり、成長が止まり始めると高栄養な飼料は肥満に繋がるとか…。ウーパールーパーってあまり動かないイメージがありますもんね。(夜中に激しく泳ぐ姿はたまに見られますが。)
年齢や活動量に見合った栄養を摂取しなくてはならない、栄養バランスを見直さなくてはいけないのは人間以外の生き物も同じことです。
ひかりクレストキャットで大幅に成長する=栄養価が高い=成長が止まった個体には高カロリー
という事になります。ウーパールーパーの特性上、与えたら与えるだけ食べてしまうので人間と同じ様に食べ過ぎると肥満になります。
肥満の見分け方としては、お腹が邪魔して足がつかない事がないか?という事になります。
標準体型の目安としては上からウーパールーパーを見た時に、顔の幅とお腹の幅がほぼ同じ~お腹の幅の方が細いか、というものになります。ご参考までに。
またお腹が地面に触れているほどの肥満+砂利 などの条件では、お腹の肌が荒れてしまう可能性や
その肌荒れから雑菌が入り、最悪病気になってしまう…という事も考えられます。
水槽とフィルターの拡大
私の飼育しているウーパールーパーは現在25㎝、ちなみに雌雄の判別は10㎝を超えたあたりに出来たと思います。我が家のは雄でした。見分け方としては後ろ脚の付け根、所謂股間にあたる部分の総排泄口に膨らみがあると雄(人間でいう所のタ〇タ〇です。)膨らみが無ければ雌です。シンプルですね。
体長3㎝~10㎝ほどであればホームセンターなどで販売されている金魚やメダカの飼育セット水槽(30㎝の水槽にロカボーイや人口水草などがセットで売られているものです。)でも飼育は可能ですが、体長15㎝を超えてくるとかなり窮屈になります。当たり前の事ですが、15㎝は30㎝の半分です。
適切な水槽はその生き物が成体となった時の平均的な全長×2~3倍となります。
体長25㎝のウーパールーパーを例に挙げると、単純計算で25×2=50㎝、50㎝の水槽は中々見かけませんし、仮に50㎝水槽があったとして、往復して泳ぐ事を考えるとギリギリです。フィルターなどの設備の規格の多さからも、この場合は60㎝水槽がベストとなります。
ウーパールーパーは柔らかい体を持っている為、多少であれば体を捻って泳ぐことも不可能ではありません。しかし15㎝の体長に30㎝水槽ですとスイッと泳いだだけで反対側の水槽の壁に到着してしまいます。
そしてフィルターもセットの物だけに頼っていると濾過能力としては不足します。ウーパールーパーが成長するほど、排泄物の量も多くなります。そのため、大きさに見合った水槽とフィルターを用意しなくてはなりません。
私は18㎝辺りまで成長した段階で、30㎝から60㎝水槽に大きくしてあげなくては…と考えておりました。今考えるとかなり遅い判断でした。
2020年12月20日、飛び出してしまい、アクア用品を収納している箱の蓋に乗っかっているところを同居人が発見。やっとここで60㎝水槽と濾過能力の高いフィルターを購入するに至りました。
今は上部フィルター付き60㎝ベアタンク水槽で悠々と過ごしています。傷だらけになってしまった事が申し訳なくて、判断の遅さを悔やみました。
ウーパールーパーはかなりのスピードで大きくなります。そして想像より大きいです。
また、雄は雌よりも大きくなるそうです。勿論個体差はあるかとは思いますが。
平均とされる23㎝は超える事を想定していた方が良いかと思います。
店頭にて既に10㎝はありそうな個体の場合、この段階で60㎝水槽で飼育がベストです。
10㎝未満の場合は餌が上手に食べられなかったりするため、メダカ等の産卵ケースを60㎝水槽内に設置して、ケース内で飼育してあげても良いと思います。60㎝水槽内であれば水質が急速に変わるほどの水量でもないので水質面でも安心です。
極端に小さい個体でなければ、最初から60㎝水槽での飼育を強くオススメします!
長々とウーパールーパーの初歩的な飼育方法について触れていきました。
なぜベテランのアクアリウム経験者は大きめの水槽を推奨するのか、それにはこういった事故防止や水質管理の容易さなどの様々な理由があるためです。
もちろん我々人間の居住スペースの問題もあるとは思いますので、何が何でも大きい水槽にしろとは言い切れません。しかし、飼育したい生体がどれほどの大きさになるのか、どれほど排泄をするのか、水質に敏感な生き物か…という基本的な情報を仕入れる事によって自ずと必要な水槽サイズやフィルターの濾過能力などが分かりやすくなります。どんな生き物も迎える前に知識を仕入れておくことで、このような事故はなるべく避ける事が可能になると思います。